サルビアの育てかた
 ──ねえ、ヒルス。私、彼女のお墓参りに行ってみたい。グリマルディ家の大切な家族のお墓参りに。お父さんとお母さんの大切な娘で、ヒルスの妹ってことは……私のお姉ちゃん、だよね?
 そんな風に訊いてみたの。そしたらヒルスは、またいつものように穏やかな顔で頷いてくれた。

「この前のお礼、それでいいのか?」
「うん、連れていって」

 家事を一通り終えてから、私たちは出かける準備をした。ヒルスは『サルビア』の花束を大切に抱え、バイクを用意する。
 彼の運転するバイクに跨がり、彼女のお墓を目指した。
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