サルビアの育てかた
それから一年が経った。私は十五歳になり、家のことを手伝いながら今も変わらずグリマルディ家の娘として生きている。自分で言うのもなんだけど、誰がどう見たって普通の子として生活ができていると思う。実の父と母と幸せに暮らす、どこにでもいる平凡な女の子。
ただ一つだけ、一般では考えられない感情を抱いてしまっている。兄に──ヒルスに恋をしていること。この気持ちは冷めることもなく、むしろ日を重ねるごとにどんどん熱くなっていってる。誰にも知られてはいけない想いを、私は今でも大切に胸にしまっている。
二十二歳のヒルスは、相変わらずダンススタジオのインストラクターとして毎日頑張ってる。頻繁に家に泊まりに来るのもずいぶん日常的になった。
今日も、夕方頃ヒルスが家に来る。
朝起きて早々、私は鏡の前で自分の顔とにらめっこしていた。ファンデーションを薄く塗って、チークで頬をほんのりピンク色に染める。ブラウンのアイシャドウで瞼をなぞり、マスカラで睫毛をカール。ナチュラルだけど、今日はいつもより少しだけ気合いを入れてお化粧をした。
早く大人になりたい。そう思って雑誌でメイクの仕方を勉強したり、母や友人にやりかたを教えてもらったりした。
背伸びした自分の顔。鏡越しで私は、怪しいほどに頬を緩ませている。
早く、来てくれないかなあ。毎回ヒルスが家に泊まりに来る日が楽しみで仕方がない。
ただ一つだけ、一般では考えられない感情を抱いてしまっている。兄に──ヒルスに恋をしていること。この気持ちは冷めることもなく、むしろ日を重ねるごとにどんどん熱くなっていってる。誰にも知られてはいけない想いを、私は今でも大切に胸にしまっている。
二十二歳のヒルスは、相変わらずダンススタジオのインストラクターとして毎日頑張ってる。頻繁に家に泊まりに来るのもずいぶん日常的になった。
今日も、夕方頃ヒルスが家に来る。
朝起きて早々、私は鏡の前で自分の顔とにらめっこしていた。ファンデーションを薄く塗って、チークで頬をほんのりピンク色に染める。ブラウンのアイシャドウで瞼をなぞり、マスカラで睫毛をカール。ナチュラルだけど、今日はいつもより少しだけ気合いを入れてお化粧をした。
早く大人になりたい。そう思って雑誌でメイクの仕方を勉強したり、母や友人にやりかたを教えてもらったりした。
背伸びした自分の顔。鏡越しで私は、怪しいほどに頬を緩ませている。
早く、来てくれないかなあ。毎回ヒルスが家に泊まりに来る日が楽しみで仕方がない。