サルビアの育てかた
母と並んで料理を進めていると、玄関ドアの開く音が聞こえてきた。誰が帰ってきたのか考えなくても分かるから私の心臓が早鐘を打つ。
スープをかき混ぜながらドキドキを抑えられないでいると、すぐに私の大好きな人が──ヒルスがキッチンに来てくれた。
仕事終わりで少し髪が乱れているけれど、そんな疲れた様子にもときめいてしまう。
「ヒルス、おかえり」
「ただいま。いい香りがするな」
嬉しそうにそう言うヒルスに対して、母はふっと微笑む。
「今日はあなたの好きなハンバーグステーキをレイが作っているのよ」
「本当か?」
ヒルスの顔がパッと明るくなった。
どうしよう、恥ずかしい……。ヒルスの為に作っているのは本当なんだけど、母に言われるとなぜだか後ろめたいような、変な感じがしてしまう。
「いつもありがとうな、レイ」
「う、うん。いいの。もう少しで出来上がるから、待っててね」
一人勝手に照れてしまい、二人の顔を見ることができない。私、真っ赤になっていると思う。
自覚しないといけないのに。私はあくまでヒルスの妹。大好きな兄の為に、好物を作ってあげてる良い妹を演じないとならないんだよ。こんなにドキドキしていたら母に気づかれてしまうかも……。
スープをかき混ぜながらドキドキを抑えられないでいると、すぐに私の大好きな人が──ヒルスがキッチンに来てくれた。
仕事終わりで少し髪が乱れているけれど、そんな疲れた様子にもときめいてしまう。
「ヒルス、おかえり」
「ただいま。いい香りがするな」
嬉しそうにそう言うヒルスに対して、母はふっと微笑む。
「今日はあなたの好きなハンバーグステーキをレイが作っているのよ」
「本当か?」
ヒルスの顔がパッと明るくなった。
どうしよう、恥ずかしい……。ヒルスの為に作っているのは本当なんだけど、母に言われるとなぜだか後ろめたいような、変な感じがしてしまう。
「いつもありがとうな、レイ」
「う、うん。いいの。もう少しで出来上がるから、待っててね」
一人勝手に照れてしまい、二人の顔を見ることができない。私、真っ赤になっていると思う。
自覚しないといけないのに。私はあくまでヒルスの妹。大好きな兄の為に、好物を作ってあげてる良い妹を演じないとならないんだよ。こんなにドキドキしていたら母に気づかれてしまうかも……。