サルビアの育てかた
◆
あっという間に一週間が過ぎた。今日から新しいクラスでの練習が始まる。初めてジャスティン先生のレッスンを受けられるの。
ドキドキとわくわくが交差してる。
更衣室で着替えをしながら、私はひとつ深呼吸をした。
「──ふぅん、あなたが特待クラスに来た新人?」
突然誰かに声をかけられた。
振り向くと、すぐ横に知らない女の人がいた。濃い目のお化粧をしていて、私より三~四つくらい年上に見える。ライトブルーに染められたショートボブを指先で弄りながら、私のことをじっと眺めている。
私が困惑していると、その人も着替えをしながら話すの。
「急に話しかけて悪かったわね。驚かせちゃった? メイリー・ロングよ。あたしも特待クラスなの。今日からよろしくね」
「ロングさん、初めまして。レイ・グリマルディです」
「メイリーでいいわよ。ジャスティン先生があんな感じでしょ。クラスのメンバーに堅くなる必要なんてないわ」
「そう……? 分かった。よろしくね、メイリー」
クラスの先輩なんだ。仲良くしたいな。
メイリーは無表情で更に続ける。
「特待クラスになったらイベントの出演も多くなるし、個人の大会にも出られるようになるのよ」
「うん、ジャスティン先生からお話は聞いてるよ」
「だから今までみたいに生半可な気持ちで練習して、あたしたちの足を引っ張るようなことしないでね。先生に迷惑かけるのなんてもってのほかだし、ヒルスの妹なんでしょ。彼の顔に泥を塗るような真似も絶対しないでよ」
「え……?」
メイリーはなぜだか、少しきつい口調でそう言うの。
思わず顔が引きつってしまいそう。
今まで無我夢中で練習に励んできたけれど、私はまだ十歳で特待クラスでは一番下の立場。メイリーの言うとおり、これまで以上に頑張らないと。
あっという間に一週間が過ぎた。今日から新しいクラスでの練習が始まる。初めてジャスティン先生のレッスンを受けられるの。
ドキドキとわくわくが交差してる。
更衣室で着替えをしながら、私はひとつ深呼吸をした。
「──ふぅん、あなたが特待クラスに来た新人?」
突然誰かに声をかけられた。
振り向くと、すぐ横に知らない女の人がいた。濃い目のお化粧をしていて、私より三~四つくらい年上に見える。ライトブルーに染められたショートボブを指先で弄りながら、私のことをじっと眺めている。
私が困惑していると、その人も着替えをしながら話すの。
「急に話しかけて悪かったわね。驚かせちゃった? メイリー・ロングよ。あたしも特待クラスなの。今日からよろしくね」
「ロングさん、初めまして。レイ・グリマルディです」
「メイリーでいいわよ。ジャスティン先生があんな感じでしょ。クラスのメンバーに堅くなる必要なんてないわ」
「そう……? 分かった。よろしくね、メイリー」
クラスの先輩なんだ。仲良くしたいな。
メイリーは無表情で更に続ける。
「特待クラスになったらイベントの出演も多くなるし、個人の大会にも出られるようになるのよ」
「うん、ジャスティン先生からお話は聞いてるよ」
「だから今までみたいに生半可な気持ちで練習して、あたしたちの足を引っ張るようなことしないでね。先生に迷惑かけるのなんてもってのほかだし、ヒルスの妹なんでしょ。彼の顔に泥を塗るような真似も絶対しないでよ」
「え……?」
メイリーはなぜだか、少しきつい口調でそう言うの。
思わず顔が引きつってしまいそう。
今まで無我夢中で練習に励んできたけれど、私はまだ十歳で特待クラスでは一番下の立場。メイリーの言うとおり、これまで以上に頑張らないと。