サルビアの育てかた
 更衣室内は、一気に静まり返る。
 私の心臓は爆音を鳴らしたままだ。足が震えて、肩で息をしてしまう。
 自分でも驚いた。あんな風にメイリーに言い返すなんて。

 放心状態のまま座り込んでいると、携帯電話のバイブレーションがメッセージ受信を知らせた。

《レイ、準備できたか? そろそろ行くぞ》

 ヒルスからだ。
 時間を確認すると、そろそろ十七時。

《ごめん、今行くね!》

 荷物をまとめ、私は急いでヒルスが待つ会場の出入口に向かった。
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