サルビアの育てかた
 寝ていると分かっていても──いや、レイが眠っているからこそ俺は自分の想いを彼女にそっと耳打ちする。

「好きだよ、レイ……」

 素直な気持ちを口にした瞬間、俺の胸は自然と高鳴りを上げた。
 優しく髪を撫でると、心地よい彼女の甘い香りが俺の嗅覚を刺激する。

 愛しすぎてたまらない。

 俺は心のどこかで、いつもレイの全てを求めていた。
 彼女の頬にそっと触れ、瞼を閉じた。 何も考えずに欲求のまま、吐息が感じられる距離まで近づいていく。

 そして──潤う彼女の愛くるしいその唇に、俺は自分の溢れる想いをそっと重ねてしまう。

 柔らかい唇の感触に、俺は一人勝手に興奮を抑えられずにいた。
 彼女の口元から離れ、うっすらと目を開く。レイは、未だに眠り続けているようだ。

 この時点で、俺の欲は更に加速してしまう。
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