サルビアの育てかた
 俺は一度頭の中にレイの顔を思い浮かべる。彼女のことを少しでも考えると俺の胸の奥が赤くなってしまう。

「たしかに、みんなの言うとおりだったよ」
「えっ?」
「フレアもいつか俺に言ってくれたよな。自分の本当の気持ちに素直になれって。昨日の件で、やっと気付けたんだ」
「……あの子に対する想いを?」
「ああ」

 話をしていて途中から急に恥ずかしくなる。そんな俺に、フレアは妙に真剣な眼差しを向けてくるんだ。

「恋してるって認めたのね」
「いや、とっくに恋は終わってる。どうやら俺はレイのことを愛しているみたいだ」

 こんな台詞を俺が誰かにはっきりと打ち明ける日が来るなんて、思いもしなかった。自分の本当の気持ちを口にしただけだが、俺の顔は燃えるほど熱くなっているのが分かる。
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