サルビアの育てかた
 そんな中、ステージには最大級の大歓声が浴びせられていた。曲が終盤を迎え、レイが美しくポージングを決めているところであった。胸に右手を当て、左手を天に向かって掲げる。レイの表情は晴れやかで、達成感に満ち溢れていた。

 俺は目を見張った。心臓が高く鳴る。

「……ごめん、メイリー」
「なに?」
「飯には連れていけない。あいつに……レイにご馳走してやりたいから。今日の褒美にな」

 自然と出た言葉。
 最高のダンスを披露したレイに、何かしてやりたい。心からそう思ったんだ。

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