サルビアの育てかた
数日後。同じ商店街でシスターはロイとの再会を果たす。だが、全く喜ばしい話ではなかった。
なんとロイは、今度はパンを盗もうとしていたのである。しかも、この時も母親の姿はどこにもない。
ロイが着ていた服は、以前彼に会った時と全く同じもので匂いや汚れが酷いもの。
パン屋の店員に怒鳴られるロイに近づき、シスターは頭を下げた。
「わたしがお代を払います。どうか許してください」
「なんだ、あんた。こいつの母親か」
「いえ、そうではありませんが。放っておけなくて……」
「関わらないほうがいいぜ、こんなガキ。こいつはここらの店をウロウロしていつも何かを盗むんだ。社会のゴミだ、このクソガキは!」
店員が言い放ったその一言を聞いた時、シスターの中で何かの太い糸がぶち切れた。
「それは言いすぎです。大人なら言葉に気をつけて下さい。たしかにこの子はお店の物を盗もうとしました。しかし何か事情があるのかもしれません」
「事情があっても許されねえ!」
「分かっています。あなたの言う通り。だから、この子にはもう盗みをしないとわたしが約束させます。なのでゴミなどいう言葉、二度とこの子に向かって言わないでもらえますか」
シスターは圧のかかった口調で店員にそう言うと、代金を支払ってその場をあとにした。
なんとロイは、今度はパンを盗もうとしていたのである。しかも、この時も母親の姿はどこにもない。
ロイが着ていた服は、以前彼に会った時と全く同じもので匂いや汚れが酷いもの。
パン屋の店員に怒鳴られるロイに近づき、シスターは頭を下げた。
「わたしがお代を払います。どうか許してください」
「なんだ、あんた。こいつの母親か」
「いえ、そうではありませんが。放っておけなくて……」
「関わらないほうがいいぜ、こんなガキ。こいつはここらの店をウロウロしていつも何かを盗むんだ。社会のゴミだ、このクソガキは!」
店員が言い放ったその一言を聞いた時、シスターの中で何かの太い糸がぶち切れた。
「それは言いすぎです。大人なら言葉に気をつけて下さい。たしかにこの子はお店の物を盗もうとしました。しかし何か事情があるのかもしれません」
「事情があっても許されねえ!」
「分かっています。あなたの言う通り。だから、この子にはもう盗みをしないとわたしが約束させます。なのでゴミなどいう言葉、二度とこの子に向かって言わないでもらえますか」
シスターは圧のかかった口調で店員にそう言うと、代金を支払ってその場をあとにした。