サルビアの育てかた
「もしかして、生徒が増えすぎている件ですか」
「そうなんだよ、よく分かったね」
「はい。叔父から話は聞きました」

 パソコンをそっと閉じてから、ジャスティン先生は俺の方を向いて真剣に話し始める。

「反響が凄いんだよ」
「えっ?」
「レイとロイだよ。レイは以前のロンドン大会でナンバーワンを勝ち取っただろう。それにロイはアメリカ主催の世界大会で結果を残した。二人が活躍した時期からスクールに入会したいという問い合わせが物凄く増えてね」

 ジャスティン先生は腕を組みながら小さく唸る。この件に関しては、先生にとっても嬉しい悲鳴には違いない。

「新しいインストラクターも数名雇ったんだ。だけど練習場所が足りなくて、困り果てているんだよ。正直、入会希望者の受け入れを一時ストップしているほどなんだ」

 今までずっと世話になってきた先生が困っている。
 ジャスティン先生はこれまで何かと俺たちに良くしてくれている。心から信頼している人だし、インストラクターとして働くことが出来たのも先生のおかげだ。そんなジャスティン先生がこれほど悩んでいるのなら、どうにか解消してあげたい。
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