サルビアの育てかた
 急いで玄関ドアを開けて外を確認してみる。すると、レイが全速力で繁華街の方へ走り去っていくのが見えた。
 俺はドアの鍵を締めてからレイを追いかけようとするが、なんともすばしっこい!
 走り去っていった歩道をもう一度見ると、既にレイの姿はなくなっていたんだ。

 苛つきながらも、俺はふと冷静になって思うことがある。

「なにくだらない痴話喧嘩をしているんだ……?」

 ポツリと呟いた俺の疑問は誰にも聞かれることもなく。
 レイが走って行った方角へと足を向けるが、完全に彼女の姿を見失ってしまった。
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