サルビアの育てかた
 焦った俺は、ダンスで気を紛らわすしかなく、アクロバット技を次々に繰り出してしまった。バク転から始まり、バク宙、側宙、コークスクリューを難なく決め込む。
 その隣でレイは、カポエラの足技とヒップホップダンスをミックスさせた独特なアドリブを繰り出していた。

「最高よ! レイちゃん、ヒルス君! もっと……もっとちょうだい! 魅せるのよ!」

 興奮したモラレスは俺とレイの向かい側でロックダンスをしながら、顔を真っ赤に染めていた。

 戸惑いつつも、俺はこの時よく分からない不思議な感覚になっていた。
 モラレスのダンスは力強くて迫力がある。それでいて艶っぽいオーラが放たれていて、俺はそんなダンスにとんでもないほど魅了され、そして惹きつけられていった。
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