サルビアの育てかた
 そう謝る彼女に目線を移し、先生は穏やかな表情になった。

「まあ仕事後は何をしようと自由だからね、謝る必要なんてないよ。ただ見てるこっちが恥ずかしくなるから、ちょっと困っちゃうんだけどねぇ」

 ケラケラと笑いながらジャスティン先生はそう言う。

 先生に珍しくからかわれてしまった。穴があればすぐにでも入りたい気分だ。

 俺たちに背を見せてジャスティン先生は手を振る。

「妻を待たせているから僕は帰るよ。君たちも、いつまでもこんなところで仲良くしていないで、早くあたたかいお家に帰りたまえ!」
「はい、すみません……」
「お疲れ様です」

 先生が帰った後、俺とレイは無言で手と手を握りしめる。

「帰ろうか……」
「そうだね」

 自分たちのバカップルっぷりを反省した夕暮れ時だった。
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