サルビアの育てかた
 ベッドのライトを点けて事後処理をしていた時。ひとつだけ、気になるものが目に留まった。

「レイ。これ、どうしたんだ?」

 鎖骨下の、あの火傷痕の部分に違和感がある。なぜか皮膚が腫れているような、傷がついているような、赤くなってしまっていた。 
 暗い中では気がつけなかったが、見ているだけで痛々しい。

「大丈夫か?」

 腫れている部分に俺が触れようとすると、レイは慌てたように両手で鎖骨下を隠してしまう。

「何でもないから大丈夫」
「そうか……? 痛そうだ」
「全然。痛くないよ」

 つい最近まで、こんなに腫れていなかったと思う。
 困ったような顔をするレイを見て、俺は益々心配になってしまった。

「正直に言って。隠し事はなしって、約束だろう」

 レイの顔をしっかり見つめながら俺は真顔になる。
 しばらく何かを思うように、レイは口を動かしてくれない。
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