サルビアの育てかた


 相変わらず、彼女とゆっくり過ごせる休日は、あっという間に終わってしまう。

 就寝前の静かな時間。ベッドに潜り、俺はレイを腕枕しながら天井を眺めていた。

「レイ」
「うん?」
「眠いか?」
「ちょっとだけ」

 彼女の顔を見ると、たしかに瞼が重そうだ。
 それでも、俺は甘えた声を彼女に向けてしまう。

「ちょっとだけなら、いいかな」
「……うん、いいよ」

 レイはいつも俺を受け入れてくれる。だから彼女を抱く時、必ず優しく触れるんだ。
 特別なひとときを重ねれば重ねるほど、俺の気持ちは膨れ上がり、抑えられなくなる。
 彼女の頬に触れ、肌を合わせる前に俺はポツリと心の声を呟いた。

「俺、レイとの子供がほしい」
「……え?」

 レイは掠れた声を出して目を見開いた。

 当然だ。いきなりこんなことを言われたら、誰だって驚く。
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