サルビアの育てかた
◆
レイとの関係が微妙になってから数日が経つ。相変わらず俺は、気分が沈んだまま。
コートの中に潜む彼女への贈りものだったはずの指輪は、今後出る幕はないだろう。それなのに、いつまでも出番を待ち続けている。そのうち処分しないといけないというのに。
テムズ川にでも投げ捨ててしまおうか。闇に支配された俺の脳裏には、そんな暗い考えが巡っている。
でも仕事中だけは、ダンスの指導に集中出来るので気が楽だった。
今日はロイにマンツーマンで教える日だから、心も少しばかり落ち着く。
「ロイのコークスクリューもだいぶ様になって来たな」
「はい。ありがとうございます」
ロイはここに来てほぼ全てのアクロバットの技を習得した。宙で身体を捻って回転するコークスクリューの技は、ロイがアクロバット技でも一番手こずったものである。しかし、練習を重ねてきた今ではかなりの迫力で跳べるようになった。
もう、俺には教えることはないと思わせるほどの上達ぶり。
「先生、今日もありがとうございます。久しぶりにランチご一緒しませんか?」
顔から流れ出る汗を拭き取りながら、爽やかな笑顔でロイは言うんだ。勿論俺はその誘いに頷いた。
レイとの関係が微妙になってから数日が経つ。相変わらず俺は、気分が沈んだまま。
コートの中に潜む彼女への贈りものだったはずの指輪は、今後出る幕はないだろう。それなのに、いつまでも出番を待ち続けている。そのうち処分しないといけないというのに。
テムズ川にでも投げ捨ててしまおうか。闇に支配された俺の脳裏には、そんな暗い考えが巡っている。
でも仕事中だけは、ダンスの指導に集中出来るので気が楽だった。
今日はロイにマンツーマンで教える日だから、心も少しばかり落ち着く。
「ロイのコークスクリューもだいぶ様になって来たな」
「はい。ありがとうございます」
ロイはここに来てほぼ全てのアクロバットの技を習得した。宙で身体を捻って回転するコークスクリューの技は、ロイがアクロバット技でも一番手こずったものである。しかし、練習を重ねてきた今ではかなりの迫力で跳べるようになった。
もう、俺には教えることはないと思わせるほどの上達ぶり。
「先生、今日もありがとうございます。久しぶりにランチご一緒しませんか?」
顔から流れ出る汗を拭き取りながら、爽やかな笑顔でロイは言うんだ。勿論俺はその誘いに頷いた。