サルビアの育てかた
 ふと夜空を見上げると、月も星もその輝く姿を完全に隠してしまっていた。都会街の明かりだけがギラギラと地上を照らす。

「でもな、俺だってちゃんと言ったんだ。自分の気持ちを。何があっても守ると伝えたのに……レイがいなくなる方が怖いのに。全然想いが届かないんだ」

 先程の会話を思い出してしまうと、無意識のうちに息が上がってしまう。
 真剣に俺が話していると──フレアは突然、両手で自分の顔を覆った。肩が震えている。

 ……何だ?
< 763 / 847 >

この作品をシェア

pagetop