サルビアの育てかた
 フレアの様子がおかしくなり、俺は首を捻った。

「どうしたんだ。俺の話、聞いてるか?」
「え、ええ。聞いてるわ……」

 声までもが小刻みに揺れているではないか。フレアはパッと視線を俺の方に戻し、顔を赤く染めながら小声で言った。

「ヒルス……」
「何だよ」
「レイちゃんのことが好きで好きでたまらないのね。聞いてるこっちが恥ずかしくなっちゃう……!」

 指と指の間から俺を見るフレアの表情は、明らかに笑っている。何かのツボにはまったかのように、止まらないんだ。

「おい、フレア。俺は真面目に話しているんだぞ。何なんだよ」
「ごめん、ね……ちょっと待って」

 と言ってから、フレアは涙目になりながら大声で笑い上げた。
 なぜこんなにも感情を爆発させているのか? 意味不明だ。
< 764 / 847 >

この作品をシェア

pagetop