サルビアの育てかた
 お預かりしている一件のメッセージを再生します、という機械音が流れる。録音されていたのは、ひどく怯えたような声で助けを求めるレイからのメッセージだった。

『ヒルス……。怖いの』

 電話の向こうで、レイの表情が浮かんでくる。

(レイ、泣いているのか。どうしたんだ)

 俺の問いかけに答えるかのように、ボイスメッセージは続けられた。

『インターホンが鳴り止まないの』
< 772 / 847 >

この作品をシェア

pagetop