サルビアの育てかた
俺が気絶してからすぐに、悪魔は警察によって自宅で発見されたそうだ。
悪魔の住む部屋には食べ物が殆どなく、酒の空き瓶や吸い殻のゴミで溢れ返っていたという。薬物に依存していた痕跡も残っており、部屋の状況は悲惨だったようだ。
借金の記録や税金の督促状が山のように残っていて、レイに金を無心していた理由がここにあったのかと胸糞ながらも理解出来た。
一番ゾッとした話は、スマホの履歴内容。あの女は常にレイの行動を監視するかのように、SNS上などにアップされた彼女の画像を大量に保存していたんだ。俺たちが普段何気なく街を歩いていた様子を相変わらずマスコミが撮っていて、それを事細かくチェックしていたようだ。
更に、レイが歩いた場所を添付して「この場所がどこか分かりますか」などの質問を、SNSや掲示板で何度も投稿した履歴が残っていたという。
悪魔はレイにずっと執着していて、どんなに逃げようとも後を追ってきていたんだ。俺はそう思うと身震いしてしまう。
しかしレイは安堵したような、それでいてどこか切ない声で呟く。
「警察の人からその話を聞いた時、正直怖かった。でもね、安心したの。こんなこと言っちゃいけないかもしれないけど……これからはあの人に怯えなくて済むんだよ」
静かに語るレイの瞳は少しばかり滲んでいた。
──警察官が自宅で悪魔を見つけた時、あの女は自らの首をくくって既に息絶えていたのだと言う。
俺は冷酷な心も持つ人間だ。その事実を知ると、最初に浮かんだ言葉は「やっと解放された」。その一言だった。
悪魔の住む部屋には食べ物が殆どなく、酒の空き瓶や吸い殻のゴミで溢れ返っていたという。薬物に依存していた痕跡も残っており、部屋の状況は悲惨だったようだ。
借金の記録や税金の督促状が山のように残っていて、レイに金を無心していた理由がここにあったのかと胸糞ながらも理解出来た。
一番ゾッとした話は、スマホの履歴内容。あの女は常にレイの行動を監視するかのように、SNS上などにアップされた彼女の画像を大量に保存していたんだ。俺たちが普段何気なく街を歩いていた様子を相変わらずマスコミが撮っていて、それを事細かくチェックしていたようだ。
更に、レイが歩いた場所を添付して「この場所がどこか分かりますか」などの質問を、SNSや掲示板で何度も投稿した履歴が残っていたという。
悪魔はレイにずっと執着していて、どんなに逃げようとも後を追ってきていたんだ。俺はそう思うと身震いしてしまう。
しかしレイは安堵したような、それでいてどこか切ない声で呟く。
「警察の人からその話を聞いた時、正直怖かった。でもね、安心したの。こんなこと言っちゃいけないかもしれないけど……これからはあの人に怯えなくて済むんだよ」
静かに語るレイの瞳は少しばかり滲んでいた。
──警察官が自宅で悪魔を見つけた時、あの女は自らの首をくくって既に息絶えていたのだと言う。
俺は冷酷な心も持つ人間だ。その事実を知ると、最初に浮かんだ言葉は「やっと解放された」。その一言だった。