サルビアの育てかた
「私はあの人がしたことは全部許すつもりもないし、同情も絶対にしない。だけどね……もしもあの人を愛してくれる人が一人でもいたら、違う未来があったのかなって思うの」
「……どういうことだ」
「あの夜、公園で悪魔に会った時に聞かされたの。あの人、幼い頃から家族と過ごした時間が全然なかったんだって。両親は共働きで海外出張が多かったらしくてね、物心ついた時から家ではいつも独りぼっちだって言ってた。通帳に振り込まれるお金で、ご飯はお店のものを自分で買って食べていたみたいなの。どんなにグレても注意すらしてもらえなかったらしいし。それに……私を妊娠した時も、両親に全く気づいてもらえなかったんだって。相談しようとしても会話なんてない家庭だったから、どうすればいいか分からなかったみたいだよ」
時折言葉を詰まらせながらレイは語り紡ぐ。
俺はそんな彼女の頬を優しく撫でる。
「それでも……あの女がレイにしたことは許せないよ」
「うん。だからこそ、そんな悲しい家庭が少しでもこの世から減ってほしいの。私たちのお父さんとお母さんみたいに、愛情をたくさん注いでくれる家庭が増えてくれればいいなって思ってる。……思ってるだけで、私に何か出来るわけじゃないんだけどね」
少しだけ切ない顔をする彼女は、俺の手を更に強く握ってくれる。
あったかい。どうして彼女の手はいつもこんなに癒やしをくれるんだろう。
「レイと俺なら、出来るよ」
「……え?」
「愛情でいっぱいの幸せな家庭、築けるって信じてる」
「……ヒルス」
俺のレイに対する気持ちは全くなくなっていない。むしろ、彼女が近くにいるだけで想いが大きくなっていった。
今、言うべきだろう。
「……どういうことだ」
「あの夜、公園で悪魔に会った時に聞かされたの。あの人、幼い頃から家族と過ごした時間が全然なかったんだって。両親は共働きで海外出張が多かったらしくてね、物心ついた時から家ではいつも独りぼっちだって言ってた。通帳に振り込まれるお金で、ご飯はお店のものを自分で買って食べていたみたいなの。どんなにグレても注意すらしてもらえなかったらしいし。それに……私を妊娠した時も、両親に全く気づいてもらえなかったんだって。相談しようとしても会話なんてない家庭だったから、どうすればいいか分からなかったみたいだよ」
時折言葉を詰まらせながらレイは語り紡ぐ。
俺はそんな彼女の頬を優しく撫でる。
「それでも……あの女がレイにしたことは許せないよ」
「うん。だからこそ、そんな悲しい家庭が少しでもこの世から減ってほしいの。私たちのお父さんとお母さんみたいに、愛情をたくさん注いでくれる家庭が増えてくれればいいなって思ってる。……思ってるだけで、私に何か出来るわけじゃないんだけどね」
少しだけ切ない顔をする彼女は、俺の手を更に強く握ってくれる。
あったかい。どうして彼女の手はいつもこんなに癒やしをくれるんだろう。
「レイと俺なら、出来るよ」
「……え?」
「愛情でいっぱいの幸せな家庭、築けるって信じてる」
「……ヒルス」
俺のレイに対する気持ちは全くなくなっていない。むしろ、彼女が近くにいるだけで想いが大きくなっていった。
今、言うべきだろう。