サルビアの育てかた
先生は大きな両腕からそっと俺を離すと、顔を真っ赤に染める。俺の肩を叩き、首を縦に振った。
(先生は待ってくれるのか。俺がダンサーとして復帰出来る可能性は今は限りなくゼロに近いのに……。僅かな望みも、先生は期待してくれているんだな)
ジャスティン先生のあたたかみある表情を見ると、俺は前向きに捉えるしかない。
こんなことで全てを諦めている場合じゃないんだ。
俺は先生の顔を見て大きく頷いた。
「ねえ……ヒルス君」
先生の隣でずっと口を閉ざしていたモラレスさんが声を掛けてくる。この時ばかりはいつものキラキラしたオーラは全く感じられず、声も低くなっていた。
「モラレスさん、すみません。年末のライブツアー……一緒にステージで踊ることが出来なくなってしまって」
「謝らないで。あなたはレイちゃんを守り抜いたんだから、とっても立派よ」
微笑みを向けながらも、モラレスさんの声は微かに震えていた。
「あたしもみんなも同じ気持ちだからね」
「え?」
「あなたがいつかまた、ステージに立てる日が来るのを願ってる。奇跡が起こるかもしれないし、もしかすると本当に一生踊れないのかもしれない。だけどヒルス君自身がダンスを諦めない限り、あたしは全力で応援し続けるわ」
「……モラレスさん」
「それまで協力出来ることがあれば何でもする。いつでも頼ってね」
「はい。ありがとうございます」
俺はモラレスさんの言葉に目を細める。
(先生は待ってくれるのか。俺がダンサーとして復帰出来る可能性は今は限りなくゼロに近いのに……。僅かな望みも、先生は期待してくれているんだな)
ジャスティン先生のあたたかみある表情を見ると、俺は前向きに捉えるしかない。
こんなことで全てを諦めている場合じゃないんだ。
俺は先生の顔を見て大きく頷いた。
「ねえ……ヒルス君」
先生の隣でずっと口を閉ざしていたモラレスさんが声を掛けてくる。この時ばかりはいつものキラキラしたオーラは全く感じられず、声も低くなっていた。
「モラレスさん、すみません。年末のライブツアー……一緒にステージで踊ることが出来なくなってしまって」
「謝らないで。あなたはレイちゃんを守り抜いたんだから、とっても立派よ」
微笑みを向けながらも、モラレスさんの声は微かに震えていた。
「あたしもみんなも同じ気持ちだからね」
「え?」
「あなたがいつかまた、ステージに立てる日が来るのを願ってる。奇跡が起こるかもしれないし、もしかすると本当に一生踊れないのかもしれない。だけどヒルス君自身がダンスを諦めない限り、あたしは全力で応援し続けるわ」
「……モラレスさん」
「それまで協力出来ることがあれば何でもする。いつでも頼ってね」
「はい。ありがとうございます」
俺はモラレスさんの言葉に目を細める。