婚約破棄したいなら、それなりの努力をなさいませ?
「聖女様!助けてください!」

うげげ。ミオナが私に縋ってきた。
この状況どうしろと?

「あの…ユリア様のおっしゃることはごもっともなのでは?
この場でエディール王子の婚約者を決められるはずないですし…」

一応ミオナの説得を試みてみる。

「ひどい!聖女様ってば、どっちの味方なんです!?」

誰の味方でもないですけど…。

「聖女様は愛の人でしょう?でしたら、私とエディール様の愛を応援してください!」

ああ…堂々巡り。
しつこくして相手が諦めるのを狙ってるのかな?
とりあえずこの場から逃げ出したい…。
と思ってユリアを見たら、きっと私と同じ気持ちなんだろうな…という表情をしていた。
なんとなく通じ合うものを感じちゃう。

「わかりました」

私はミオナに向かって大きく頷いて見せた。
まっとうに説明しても通じなさそうなんだもん。

「では、ユリア様とお話をしようと思うので、少し待っていただけますか?」

そう言って、私はユリアの手を取り、ミオナとエディール王子から離れようとした。

「どこに行かれるのですか!?」

慌てて追ってくるミオナ。
う~ん、めんどくさい。

「ミオナ様とエディール王子の目の前では、ユリア様も話しにくいでしょう。
少し2人で話をさせてください。
大丈夫。逃げたりしませんから。
声は聞こえないけど姿が見える位置でお話させていただきますね」

そう言うと、ミオナはしぶしぶ私から離れてくれた。
ユリアは何も言わず私に従ってくれるみたい。
よかった。
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