【番外編】孤高の弁護士と誓いの光 — 未来へ紡ぐ約束
会議室では各自が役割を分担し、細かい対応策のすり合わせが進んでいた。
紬は資料に目を落としながらも、額にはうっすらと汗がにじみ、切羽詰まった様子が隠せない。

ふと顔を上げると、向かいに座る隼人が静かにこちらを見つめている。
彼はためらわずに紬の肩にそっと手を置いた。

「一回、深呼吸して」

その声は穏やかで、どこか包み込むような優しさがあった。

紬は目を閉じて、大きく息を吸い込む。
そしてゆっくり吐き出しながら、少しだけ笑みを浮かべて小さく答えた。

「うん、大丈夫……だと思う」

隼人は真っ直ぐに紬を見つめ、力強く言う。

「大丈夫。絶対に解決できるから」

紬はその言葉に少しだけ心が軽くなった気がした。

紬は資料をめくり直し、SNSの炎上について言葉を続ける。

「今回の騒ぎについては、書面で一連の対応に一切の不備がないことを示している。情報公開もきちんとしているし、法に則った然るべき対応を検討しているから……」

隼人が頷きながら付け加えた。

「感情的な拡散はあるけど、冷静に見ればこっちに落ち度はないってことだな」

紬は、でもこれからも細心の注意を払って、事実を丁寧に示していくしかないと答えた。

「複雑にしすぎず、だけど誠実に。これが私たちの強みだと思うから」

二人の間に、決意と信頼が静かに交わされた。
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