【番外編】孤高の弁護士と誓いの光 — 未来へ紡ぐ約束
会議が終わり、デスクへ戻ってきたところで、児玉が珍しく資料を手に現れた。
どこかソワソワしているのが、隼人にはすぐわかる。
「よぉ、お疲れ。今日の会議、相変わらず鋭いよな。俺なんてメモ取りながら心折れかけてたわ」
「また大げさなことを。児玉、お前だってしっかり回してたろ」
「まあな。で、さ」
児玉は資料をデスクに置き、腰に手を当てながらニヤリと笑う。
「入籍、聞いたぞ。おめでとう、相棒。やっと、だな」
「ありがとう」
隼人は素直に頷いた。
同期だからこその、余計な前置きもいらない祝福。
そういうのが、一番沁みる。
「でさ、山崎がやたら張り切っててさ。資料のまとめとか、最近やけに気が利くのよ。やっぱり一条先生の晴れ舞台には、完璧なサポートをしたいんじゃない?」
「……ふうん」
視線を窓の方に向けると、山崎がコーヒーマシンの前で児玉のカップを手に持ち、控えめに笑っているのが見えた。
目が合うと、山崎は少しだけ頬を染めながら、ぺこりと頭を下げる。
「……お前ら、最近やけに息合ってるな」
「そりゃ、仕事だからな」
児玉は軽く肩をすくめてみせたが、その目元はどこか柔らかい。
「まあ……付き合ってるとか、まだそういうのじゃないけど、俺が勝手に気にしてるっていうかさ。
一条、お前の幸せ見てたら、俺もちょっと欲が出てきたのかもな」
「……お前がそんなこと言うとはな」
隼人は目を細め、書類の角を指先できれいに揃える。
そしてぼそっと言う。
「いいと思うよ、児玉。お前には、ああいう落ち着いた人が合ってる」
「なんだよ、お前に言われると照れるわ」
照れ笑いしながら、児玉は軽く背を叩いてきた。
そして去り際に一言。
「ま、とりあえず改めて。おめでとう、相棒。……ほんとに良かったな」
「ありがとう。お前も、うまくいくといいな」
その言葉に児玉は、振り返らずに片手だけを上げて応えた。
オフィスの窓から、午後の光が差し込んでいる。
静かに、でも確実に──時間は、次のステージへ進んでいく。
どこかソワソワしているのが、隼人にはすぐわかる。
「よぉ、お疲れ。今日の会議、相変わらず鋭いよな。俺なんてメモ取りながら心折れかけてたわ」
「また大げさなことを。児玉、お前だってしっかり回してたろ」
「まあな。で、さ」
児玉は資料をデスクに置き、腰に手を当てながらニヤリと笑う。
「入籍、聞いたぞ。おめでとう、相棒。やっと、だな」
「ありがとう」
隼人は素直に頷いた。
同期だからこその、余計な前置きもいらない祝福。
そういうのが、一番沁みる。
「でさ、山崎がやたら張り切っててさ。資料のまとめとか、最近やけに気が利くのよ。やっぱり一条先生の晴れ舞台には、完璧なサポートをしたいんじゃない?」
「……ふうん」
視線を窓の方に向けると、山崎がコーヒーマシンの前で児玉のカップを手に持ち、控えめに笑っているのが見えた。
目が合うと、山崎は少しだけ頬を染めながら、ぺこりと頭を下げる。
「……お前ら、最近やけに息合ってるな」
「そりゃ、仕事だからな」
児玉は軽く肩をすくめてみせたが、その目元はどこか柔らかい。
「まあ……付き合ってるとか、まだそういうのじゃないけど、俺が勝手に気にしてるっていうかさ。
一条、お前の幸せ見てたら、俺もちょっと欲が出てきたのかもな」
「……お前がそんなこと言うとはな」
隼人は目を細め、書類の角を指先できれいに揃える。
そしてぼそっと言う。
「いいと思うよ、児玉。お前には、ああいう落ち着いた人が合ってる」
「なんだよ、お前に言われると照れるわ」
照れ笑いしながら、児玉は軽く背を叩いてきた。
そして去り際に一言。
「ま、とりあえず改めて。おめでとう、相棒。……ほんとに良かったな」
「ありがとう。お前も、うまくいくといいな」
その言葉に児玉は、振り返らずに片手だけを上げて応えた。
オフィスの窓から、午後の光が差し込んでいる。
静かに、でも確実に──時間は、次のステージへ進んでいく。