幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
それとも―――逢生の目が鋭い。
こんな目、初めて見た。
「あいつになにかされた?」
「なにもされてなっ―――」
腕が両側をふさぎ、脚を絡められて壁に押しあてられたまま、唇を重ねる。
それがまるで当たり前みたいに。
逢生と梶井さんは似ている。
寂しい気持ちがいつもどこかにある逢生。
容姿はぜんぜん似ていないのに似ていると思ったのはそのせい。
キスをされているのにそんなことを考えていた。
「奏花、考え事?」
「……そ、そうじゃ」
逢生の瞳が揺れて、次はもっと深くまでキスをする。
舌が入って苦しいのに拒めない。
全部、逢生に喰らい尽くされてしまう。
こんなんじゃ、なにも答えられない。
「も……やめ……」
私のなんとか絞りだした言葉を無視して逢生はキスを続ける。
口のなかをなぞり、びくっと体が震えるとそこばかりをなんども責める。
「やっ……」
足から力が抜けて崩れ落ちそうになるのを逢生が手で支えている。
体が熱い。
相手は逢生なのに。
喰らうようなキスの間中、逢生の濡れた髪から水滴が涙みたいに落ちて服を濡らした。
水滴を追って首から胸元へ唇が這い、呼吸が乱れる。
こんな目、初めて見た。
「あいつになにかされた?」
「なにもされてなっ―――」
腕が両側をふさぎ、脚を絡められて壁に押しあてられたまま、唇を重ねる。
それがまるで当たり前みたいに。
逢生と梶井さんは似ている。
寂しい気持ちがいつもどこかにある逢生。
容姿はぜんぜん似ていないのに似ていると思ったのはそのせい。
キスをされているのにそんなことを考えていた。
「奏花、考え事?」
「……そ、そうじゃ」
逢生の瞳が揺れて、次はもっと深くまでキスをする。
舌が入って苦しいのに拒めない。
全部、逢生に喰らい尽くされてしまう。
こんなんじゃ、なにも答えられない。
「も……やめ……」
私のなんとか絞りだした言葉を無視して逢生はキスを続ける。
口のなかをなぞり、びくっと体が震えるとそこばかりをなんども責める。
「やっ……」
足から力が抜けて崩れ落ちそうになるのを逢生が手で支えている。
体が熱い。
相手は逢生なのに。
喰らうようなキスの間中、逢生の濡れた髪から水滴が涙みたいに落ちて服を濡らした。
水滴を追って首から胸元へ唇が這い、呼吸が乱れる。