幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
何曲か曲の候補を選び、最終的には梶井さんが選ぶことになった。
よく見ると先輩達はいつもより服もメイクもばっちりで自社製品じゃないものを身に付けていた。
愛社精神とは……
私は今日も自社製品のボーダーシャツにワイドパンツ、パンプスというカジュアルスタイルだというのに。
唯一のおしゃれっぽいアイテムとして首にスカーフを巻いている。
まあ……これは逢生のせいだけど。
会議が終わるなり、梶井さんの周りにはわらわらと先輩達が取り囲んだ。
「梶井さんの演奏が楽しみです」
「私、コンサートやリサイタルにも行ったことあるんですよ」
なんて、先輩達に言われて梶井さんはにこにこしている。
サインまでしちゃってるし。
彼女と別れても寂しいどころか、入れ食い状態じゃないの。
寂しそうにしていたのは気のせいだったわね。
心配して損したなーと思いながら、椅子から立ち上がった。
「奏花ちゃん。もう仕事終わりだろ?」
「そうですけど。残業していこうかなって」
―――嘘だった。
逢生に義理立てたわけじゃないけど、梶井さんが女性に対して百戦錬磨なことくらい私にだってわかる。
自分なりのガードのつもりだった。
よく見ると先輩達はいつもより服もメイクもばっちりで自社製品じゃないものを身に付けていた。
愛社精神とは……
私は今日も自社製品のボーダーシャツにワイドパンツ、パンプスというカジュアルスタイルだというのに。
唯一のおしゃれっぽいアイテムとして首にスカーフを巻いている。
まあ……これは逢生のせいだけど。
会議が終わるなり、梶井さんの周りにはわらわらと先輩達が取り囲んだ。
「梶井さんの演奏が楽しみです」
「私、コンサートやリサイタルにも行ったことあるんですよ」
なんて、先輩達に言われて梶井さんはにこにこしている。
サインまでしちゃってるし。
彼女と別れても寂しいどころか、入れ食い状態じゃないの。
寂しそうにしていたのは気のせいだったわね。
心配して損したなーと思いながら、椅子から立ち上がった。
「奏花ちゃん。もう仕事終わりだろ?」
「そうですけど。残業していこうかなって」
―――嘘だった。
逢生に義理立てたわけじゃないけど、梶井さんが女性に対して百戦錬磨なことくらい私にだってわかる。
自分なりのガードのつもりだった。