幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
そう言って梶井さんは苦笑した。
三人の演奏は梶井さんに負けず劣らず、素晴らしかったことがわかる。
次はなにを弾くのだろうという気持ちにさせられる。
渋木さんは場の雰囲気を察して梶井さんに言った。
「四人で演奏しますか?」
「曲は?」
「アメイジンググレイス」
「うるさい先輩は早く海外に行けって?」
「後輩からの見送りと激励です」
曲を提案した渋木さんは笑った。
それはまるでコンサートのやり直しみたいだった。
今日の演奏は調和のとれたアンサンブル。
清らかで澄んだ音。
梶井さんはふっと優しい顔でほほ笑んだ。
いつになく、三人が真面目に弾いている。
後輩として梶井さんに合わせていた。
これは梶井さんを送る曲なのだとわかった。
晴れ渡る青い空の下、初夏の柔らかな風が吹く午後。
その美しい旋律に道行く人も足を止めて聴き入っていた―――
三人の演奏は梶井さんに負けず劣らず、素晴らしかったことがわかる。
次はなにを弾くのだろうという気持ちにさせられる。
渋木さんは場の雰囲気を察して梶井さんに言った。
「四人で演奏しますか?」
「曲は?」
「アメイジンググレイス」
「うるさい先輩は早く海外に行けって?」
「後輩からの見送りと激励です」
曲を提案した渋木さんは笑った。
それはまるでコンサートのやり直しみたいだった。
今日の演奏は調和のとれたアンサンブル。
清らかで澄んだ音。
梶井さんはふっと優しい顔でほほ笑んだ。
いつになく、三人が真面目に弾いている。
後輩として梶井さんに合わせていた。
これは梶井さんを送る曲なのだとわかった。
晴れ渡る青い空の下、初夏の柔らかな風が吹く午後。
その美しい旋律に道行く人も足を止めて聴き入っていた―――