幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
「少しは成長したかと思っていたが、やっぱりお前は子犬だな」
梶井さんは逢生の頭をくしゃくしゃとさせた。
その手を振り払った。
「お前が俺みたいになるんじゃないかって思っていたが、心配する必要もなかったな」
「絶対にならない」
逢生は噛みつかんばかりの勢いだった。
「本当は梶井さん、逢生のことが心配だったから逢生達との仕事を引き受けたんじゃないですか?」
「どうかな」
「自分に似た逢生が帰国してプロのチェリストとして活動するって知ったから気になって戻ってきたんですよね」
逢生は驚いて梶井さんを見た。
そして―――
「似てない。こんな大人には絶対になりたくない」
「逢生。二十歳すぎてるからね?逢生ももう大人だから」
まったく大人だってこと忘れるんじゃないわよ。
大事なことよ?
「は?俺に似ているとか、普通なら光栄な話なんだが?だいたいお前のチェロと俺のチェロどっちがうまいと思ってるんだ」
「俺」
「ふざけんなっ!あー、子犬とじゃれている場合じゃなかったな。そろそろ行かないと」
「誰が子犬だ」
梶井さんは逢生の頭をくしゃくしゃとさせた。
その手を振り払った。
「お前が俺みたいになるんじゃないかって思っていたが、心配する必要もなかったな」
「絶対にならない」
逢生は噛みつかんばかりの勢いだった。
「本当は梶井さん、逢生のことが心配だったから逢生達との仕事を引き受けたんじゃないですか?」
「どうかな」
「自分に似た逢生が帰国してプロのチェリストとして活動するって知ったから気になって戻ってきたんですよね」
逢生は驚いて梶井さんを見た。
そして―――
「似てない。こんな大人には絶対になりたくない」
「逢生。二十歳すぎてるからね?逢生ももう大人だから」
まったく大人だってこと忘れるんじゃないわよ。
大事なことよ?
「は?俺に似ているとか、普通なら光栄な話なんだが?だいたいお前のチェロと俺のチェロどっちがうまいと思ってるんだ」
「俺」
「ふざけんなっ!あー、子犬とじゃれている場合じゃなかったな。そろそろ行かないと」
「誰が子犬だ」