【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
天国にいったとしても、牢の中にいるとなるととても嫌な天国である。
もしくは地獄なのかもしれない。

(これは魔法樹を守れなかった罰でしょうか……)

ローズマリーは辺りを見回していたが、箱の中より広々とした牢屋にいる方が幸せに感じた。
もう二度と箱の中には入りたくないと思っていた。

それから冷静になった頭で箱の中から出られた経緯を考えていた。
自分がやらかしたことを思い出して頭を押さえる。
カールナルド国王や王妃、王太子であるリオネルを前にローズマリーはなんて言ったのだろうか。
『──このクソ野郎どもっ! ぶっ潰してやるからな』
そう叫んだことを思い出して、ローズマリーは頭を抱える。

(な、なんてことを言ってしまったのでしょうか……!)

恐らくローズマリーは不敬罪で牢の中に入ったに違いない。
このまま死ぬのだろうが、最後に手足を伸ばせたのはよかったと思えた。
それも箱を開けてくれたリオネルと箱に植物を生やしたままにしていた自分のおかげなのかもしれないと考えていた。


「…………あれ?」


しかし何かを忘れているような気がしてローズマリーは慌てて辺りを見回していた。
すると牢屋の中なのに何故かふかふかなベッドがあった。
どうしてベッドがあるのか考えている間に見覚えのあるアイスグリーンの髪をした幼児、男の子の姿がある。

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