【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
平民は魔法を使えないため、貴族たちの虚栄心は満たされて地位を確立するために役に立った。
次第に教会を支持するようになり、集めた金で私腹を肥やしていた。
父は魔法樹は金のなる木だと言ったがミシュリーヌもその通りだと思った。

一部の貴族たちは魔法樹がある教会の言いなりだ。
父はそのことに危機感を抱いてバルガルド国王に訴えていた。
バルガルド王国は国王と貴族たちによって作り上げた崇高なる国だから守らなければならない、と。

そのためにはミシュリーヌがクリストフの婚約者にならなければならない。
幼い頃からそのためだけに厳しい教育に耐えてきたのだ。
バルガルド国王と協力して、なんとか教会の勢いを抑えてきたのだが……。

そんな父とミシュリーヌに追い討ちをかける出来事が起こる。
十年前、ローズマリーは何の前触れもなくやってきた。
平民であるはずのローズマリーが何故か魔法の恩恵を受けている。
こんなこと今まで一度もなかったはずなのに……。

恐らく彼女はどこかの貴族の血を引いているが捨てられたのかもしれない。
本人は記憶もなく、出生についてはわからないことも多いそうだ。
そしてローズマリーは教会が運営する孤児院出身ということで、教会が彼女の後ろ盾となる。
運の悪いことに、彼女は魔法樹によって必要不可欠な〝聖女〟という存在だったのだ。
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