【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
ローズマリーよりも悔しそうなリオネルを不思議に思って首を傾げた。
カールナルド王国とバルガルド王国は魔法樹への考え方が違うため、もしかしたら貴族や平民とのことも違うのかもしれないと思った。

(また今度、聞いてみましょう。それよりも外に出ることができるのは嬉しいです!)

十年間、大聖堂にばかりいたローズマリーは城を自由に見て回れるのならありがたい。
気まずい空気を変えようとローズマリーは話題を変えるために唇を開く。


「外に行けるのは、とてもわくわくします。リオネル殿下に案内してもらうのを楽しみにしていますね」

「……ローズマリー」

「中庭には、どんな花が咲いているのでしょうか」


リオネルの表情が元に戻ったのを確認して、ローズマリーは安心してベッドにもぐり込む。
それからアイビーを抱きしめると、アイビーも薄目を開けるとローズマリーに擦り寄ってくる。
リオネルがローズマリーの髪を優しくすいてくれた。
彼に視線を向けるとリオネルは微笑んでいる。


「おやすみ、いい夢を……」

「ありがとうございます。おやすみなさい……リオネル殿下」


まぶたを閉じるとすぐに眠気が襲う。
ローズマリーはアイビーを抱きしめながら眠りについた。
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