寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました
「……でも、このコース。
 逆にたどられると泥棒に入られてしまいますね」

「確かに」

 泥棒に、と言いながら、綾都の頭の中ではあの赤い車の女性が、慶紀の部屋のベランダに立ち、中を覗いていた。

 ……すみません。
 濡れ衣を着せて……。

「でもまあ、お前は木に飛び移れないだろうから、引っ越そうかと思う」

「えっ?」

「お前と住むのは、一軒家の方がいいかなと思って。
 今度見に行こう」

「私と住むんですか?」

「……他の奴と住んだら、問題だろう」

 お前と結婚するのに、と言われてしまう。

 そういや、そうでしたね……。
 


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