髪の毛の悩みなら公女様にお任せあれ!~ヘアスタイルから始まる領地改革
12. ルシアナ、領民の本音を聞く
「ルシアナや、本当にこんな所に入るのかい?」
「ええお爺様。お酒が入ると人間、本音で喋りやすくなるものでしょう?」
ルシアナが祖父と一緒にやってきたのは、街中で一番大きな酒場。店の中からはガヤガヤと騒がしい音が聞こえてくる。
ケイリーと話をしてからルシアナは、領民がどう思っているのか、どうしたいのか、実際に意見を聞いてみようと考えた。
初めはギルドへ行って人を集めてもらい、公聴会のようなものを開いたらどうかと思ったが、これはやめておいた。公聴会を開いても恐らく、領主と領民、貴族と平民という身分差の為に本音を聞き出せないと考えたからだ。
ルシアナとしては建て前とか気遣いとか要らないから、本心を知りたい。
そこで思いついたのが、酒場で聞き込み調査をする。という作戦だ。
お酒が入るとつい、ポロリと本音が出るものだというのは、前世で体験済み。
祖父と両親に夜、酒場へ行ってもいいか聞いたら猛反対されたが、結局、孫に甘い祖父が折れた。自分も一緒について行くことを条件に、ルシアナの外出を許可したのだ。
「さぁ、入りましょう」
意気揚々と木でできた扉を開けて中に入ると、一瞬で場が静まり返り、視線がいっせいにルシアナへと向けられた。
まあ、こうなる事は予測してたけどね。
「皆様ごきげんよう。今夜はわたくしも一緒に食事をしにやって参りましたわ」
気にせずズカズカと店の奥へと進み、顔見知りのいるテーブル席へと座った。祖父のりんご畑で働いている農夫たちだ。流石に急に登場するのはどうかと思ったので、心の準備をしてもらう為に予め知り合いの農夫には声をかけて貰っておいた。
「ルシアナお嬢様、公爵様から聞いてはおりましたが、本当にいらしたのですね」
「もちろん! わたくしこの日を楽しみにしていたの。おじさーん、りんご酢の炭酸割りはあるかしら?」
「はっ、はいっ! ただ今!!」
カウンターにいる店主と思われるおじさんに注文をすると、すぐさま席まで持ってきてくれた。ちなみに祖父はルシアナの向かいに座って、シードルを頼んでいる。
「さあ皆様、乾杯しましょ」
「え、あ、はい。ほら、みんな、乾杯だ! グラスを取れ」
戸惑いながらも各々の前にあるグラスを手に取り、ルシアナの様子を伺っている。
「かんぱーーい!」
「「「「「か、かんぱーい?」」」」」
酒場にいる人全員が、ルシアナの乾杯の音頭でグラスを上げたが元気がない。
「ええお爺様。お酒が入ると人間、本音で喋りやすくなるものでしょう?」
ルシアナが祖父と一緒にやってきたのは、街中で一番大きな酒場。店の中からはガヤガヤと騒がしい音が聞こえてくる。
ケイリーと話をしてからルシアナは、領民がどう思っているのか、どうしたいのか、実際に意見を聞いてみようと考えた。
初めはギルドへ行って人を集めてもらい、公聴会のようなものを開いたらどうかと思ったが、これはやめておいた。公聴会を開いても恐らく、領主と領民、貴族と平民という身分差の為に本音を聞き出せないと考えたからだ。
ルシアナとしては建て前とか気遣いとか要らないから、本心を知りたい。
そこで思いついたのが、酒場で聞き込み調査をする。という作戦だ。
お酒が入るとつい、ポロリと本音が出るものだというのは、前世で体験済み。
祖父と両親に夜、酒場へ行ってもいいか聞いたら猛反対されたが、結局、孫に甘い祖父が折れた。自分も一緒について行くことを条件に、ルシアナの外出を許可したのだ。
「さぁ、入りましょう」
意気揚々と木でできた扉を開けて中に入ると、一瞬で場が静まり返り、視線がいっせいにルシアナへと向けられた。
まあ、こうなる事は予測してたけどね。
「皆様ごきげんよう。今夜はわたくしも一緒に食事をしにやって参りましたわ」
気にせずズカズカと店の奥へと進み、顔見知りのいるテーブル席へと座った。祖父のりんご畑で働いている農夫たちだ。流石に急に登場するのはどうかと思ったので、心の準備をしてもらう為に予め知り合いの農夫には声をかけて貰っておいた。
「ルシアナお嬢様、公爵様から聞いてはおりましたが、本当にいらしたのですね」
「もちろん! わたくしこの日を楽しみにしていたの。おじさーん、りんご酢の炭酸割りはあるかしら?」
「はっ、はいっ! ただ今!!」
カウンターにいる店主と思われるおじさんに注文をすると、すぐさま席まで持ってきてくれた。ちなみに祖父はルシアナの向かいに座って、シードルを頼んでいる。
「さあ皆様、乾杯しましょ」
「え、あ、はい。ほら、みんな、乾杯だ! グラスを取れ」
戸惑いながらも各々の前にあるグラスを手に取り、ルシアナの様子を伺っている。
「かんぱーーい!」
「「「「「か、かんぱーい?」」」」」
酒場にいる人全員が、ルシアナの乾杯の音頭でグラスを上げたが元気がない。