リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜




ここまで降りてきた階段は、この建物の外側と同じレンガが壁伝いにびっしりと貼られていて、それはそれで重厚でレトロな感じが素敵だったけど、店の玄関はライトグレーの石造りにガラスのドア、そこに透き通ったエメラルド色のメニュースタンドが立っていて、それはどこか地中海のリゾート地を思わせる。





私は、なんとなくだけどこの店は淳平君が紹介してくれた、本人も行きつけの場所なんだろうな、と予想してみる。






…多分、今日という日を一番楽しみにしていたであろう胡兎。




無いとは思うけど、お酒も入る事だし、淳平君を目の前にして変なはっちゃけ方するのだけは勘弁して欲しい。






私がいろんな意味でアレコレと懸念していると、突然胡兎は私に向かってこう言い放った。


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