リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜




「朱理は残念だったね〜。博巳君とお会いできなくて。結局今日までつかまらないままだって。」





「雫から聞いてるし!何度もしつこいなぁ。私はそこは別に何とも思ってないから!」





やたらと私と博巳君の例の噂の件を冷やかそうとする胡兎に、私は辟易していて、少々声が荒くなる。






「お願い!今は二人とも喧嘩はしないで。」




慌てて私と胡兎の間に入って、言い争いになるのを止めようとする雫。







「ごめん雫。せっかくだもんね。楽しく行こう。」




私は心の中で胡兎に舌打ちしてから雫に謝った。





「なんでそんなムキになるの〜?私は朱理にも誰かいい男が見つかればいいって思ってるだけなのに〜。…あ、でもそうだ、朱理は博巳君よりもあのセンターの子!え〜と…麗斗君!そうそう。麗斗君が気に入ってるんだもんね。今日は来るかわかんないけど…。」




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