リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
ウェイターさんが引き戸を開けると、そこには確かに画像で見たグループのイケメン達が並んでいて、私は更に気後れをさせられる。
芸能界にいる私にとってイケメンなんて見慣れたものなんじゃないかって思うかもしれないけど、基本的に若いイケメンの芸能人と共演することなんて、これまで滅多に無かったと思う。
だからこうして改めて、所謂ルックスレベルの高い男の子達と向き合うとなると、思わず圧倒されてしまう。
そんな自分にガッカリしたし、また私には恋愛経験がゼロであることを再認識して、また虚しくなる。
…ちなみに、麗斗君はいなかった。
私は残念に思うのと同時に、いなくて良かった、とも思った。
だってもし彼が来ていたら、私は圧倒された上に、硬直して固まってしまっただろうなって。