リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜



「胡兎ちゃんはダンスが凄く上手いんだよね!?知ってるよ。もしかしたら、うちの和哉よりも上手いかもしれない。和哉はこれでも一応オレ達の中じゃ一番踊れるんだよ。」





「一応ってなんだよ〜?」





和哉君は不満げな口振りで反発するものの、顔は笑顔そのもので、やっぱりいい人なんだなぁって思う。





淳平君に褒められた胡兎は嬉しそうに頬を赤らめていて、こういう時はやっぱり胡兎も女の子なんだなぁって思う。




それをきっかけに、私のバラエティの仕事の話や、ダンスの話、それから雫と和哉君の詳しい馴れ初めの話でまたこの二人が冷やかされたり、それなりに盛り上がった。




場の空気はいつの間にか和やかになっていて、私は初対面の男の子にも多少は免疫がついたんじゃないかって、なんとなく自信を持ってみたりする。


< 111 / 266 >

この作品をシェア

pagetop