リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜




「…ありがとう。じゃあ、メニュー表を見せてもらおうかな。」




淳平君は手元にあったメニュー表を私に手渡す。




これまで運ばれてきた料理はどれも美味しくて、もし今後、テレビの仕事の仲間と集まる機会があれば、こんなお店ならぜひ使たいし、私もお勧めできるお店のひとつくらい押さえておきたい。




そんな事を考えながらメニューを見ていると、今度は淳平君の方が私をジッと見ている事に気がついた。




「…何?…私の顔に何かついてる?」




冗談めかしてそう尋ねると、何食わぬ顔でこう返答してきた。




「ごめんね。その左目に見惚れてた。…もうその目の事飽きる程、何度も言われてきてるでしょ?だから、言われたらイヤかなって…、口に出せなかったけど、本当は今日、初めて会った時、対面一番で言いたかったんだ。」



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