リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
「あ、謝らなくて良いんだ!オレ達だって博巳を連れて来なかったわけだし…。」
単なる胡兎の淳平君への媚びの為の“ごめんなさい”に、律義に応えてくれたのは和哉君だった。
「本当にごめんね!朱理に会わせてあげたかったけど、どうしても連絡つかなくて。」
加えて、雫まで和哉君の謝罪に加勢してきた。
「……………………。」
私、そんなに男日照りに見えてた?
そんなに物欲しそうな顔してた?
“会わせてあげたかったけど”って同情されてる……?
自分が惨めになってきて、私は押し黙る。
「博巳君、本当にどうしちゃったのかな〜?心配だね。」
またもや胡兎がわざとらしい声でほざく。
すると、淳平君は思いもよらずあっけらかんとした態度で言い放った。