リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
「そんな大事な事、わかった時点ですぐ教えて欲しかったよ…。」
苛立ちを隠せない和哉君は、淳平君を責めるように、小さな声で呟くように言う。
「そうだな、ごめんな…。」
淳平君の表情は微妙に曇り、和哉君と目を合わせる事なく抑揚の無い声で謝った。
いよいよ本格的に気まずい空気が漂いだした。
こういう空気に耐えられない私は、自分の性分なのか、場の雰囲気を明るい方向に持っていく為、無理矢理笑顔を作り、話題を振って仕切り直す。
「あっ…そうそう!ねぇ、聞いて?今度私がやってる番組にゲストで麗斗君が来るんだよ。」
「おっ!マジで?楽しみじゃん。」
「でもゲストって、バラエティなのにあいつ何の為に!?」
二人は驚きながらも、淳平君は喜び、和哉君は麗斗君を弄りつつ疑問を口にする。