リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜





胡兎がこんなに高く私を評価してくれているとは思ってもみなかった。




確かにこれまで私を持ち上げてくれる事は時々あったけどそれは…。




真鵺に対する当てつけだとばかり思っていた自分が恥ずかしくなった。






「それからね〜、本当のところ私は朱理のヴォーカルが一番好き。」





「えっ…!?」





またもや意外すぎる言葉のあまり、胡兎の長くなりそうな話に、黙って聞くだけにしておこうと思っていた私は思わず声を上げる。





「そんなに驚くようなこと〜?若木プロデューサーだって良く朱理の歌は褒めてるのに。」





若木プロデューサーは今の私達を担当してくれているレコード会社の人で…、





「あの寧音と同じくらいにね。」





寧音の叔父にあたる人だ。



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