リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜




「別に若木プロデューサーは寧音が姪っ子だから贔屓して褒めてるわけじゃないと思うよ?グループ結成の時は別のプロデューサーが担当してたし、歌唱力を評価されて事務所のオーディションに受かってるんだし。」





「別に寧音を下げたいんじゃないよ。私は寧音の歌だって好きだし。本当だよ?」








…どうして、いつもこうなっちゃうんだろう?




だけど、私と胡兎まで本気の喧嘩になるのは避けたい。





だから…。





「そっか。でも私はメンバーみんながセンターになるチャンスが有るグループになるのが理想だな。」




無難な事を言う。






「ん〜…。そうだね。」





胡兎はなんだか諦めたような口調でそう言うと、防寒用に着ていたスタッフジャンパーのポケットをゴソゴソ探りだす。



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