リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
8 期待と認証
リアライズのゲスト出演を次に控えた、一週前の水曜日の放送終了後に、私はひとりスタジオの舞台をセットの外から眺めていた。
いつもの眩しいスポットライトとド派手なネオンアートの光の電気は落とされ、セットの向こう側では番組スタッフ達がディレクターに招集されミーティングをしている。
「朱理!お待たせ。…こうやってここでオマエと話し込むのもけっこう久し振りだなぁ。」
この番組が始まった当初は、今来てくれたこの宮敷さんと、よくここで放送後にミニ反省会をしていた。
「呼び出しちゃってゴメンナサイ。でもどうしても来週の事が不安で…。」
「謝らなくていいって!それより、不安な点があるなら、まず具体的に教えてくれないと、解決しようがないからな。…言ってみ?」