リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜





「でも、私達はまだまだ芸能人としては中途半端な結果しか…。」





そう言いかけた私の言葉を遮って柊子さんはキッパリと断言した。







「恋愛ひとつもできないようじゃ良い表現者にはなれないと思う。」





ハッとした……!





それはそうだ。





だけどそれは私のコンプレックスを思いっきり突く言葉で。







私は雫と胡兎の事を思い出した。





恋愛する事があの二人にとってプラスになっているのは確か。





だから私だっていつかは…と思う気持ちはある。





でも、急に恋愛しろ、と言われてもそれは相手ありきの事だから今すぐ“じゃあこれから誰それと付き合います!”とは言えない。





私の困惑している顔を見て、柊子さんは眉をハの字にして笑う。




「あ、何も別に至急彼氏を作って紹介しなさいって言ってるんじゃないのよ?…確かにいきなりこんな事言われても驚くわよね。」




そう言いつつも、柊子さんはなにか本気で私を心配しているような目をしている。



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