リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜





「雫から聞いたの。年明けのミーティングの後、雫の寮の部屋に朱理が胡兎と一緒に引っ越しの手伝いに来てくれたって。」






「なんだ…!そんなこと、たいしたことないのに。」






「ううん。雫、凄く喜んでたわよ。それにあの百合の鉢植えは朱理がプレゼントしたんでしょ?」






…あの時にあった事件の方がよっぽど衝撃的であげた鉢植えの事なんてすっかり忘れてた。





「うん。確かにそうだけど、でもあの花がいいんじゃないかってアドバイスしてくれたのは胡兎だよ。だから私と胡兎の二人からのプレゼントってことでいいかなって。」





褒められると嬉しいくせに、面と向かってこんな風に言われると、どうも照れくさくて、どうしていいかわからなかったりする。




< 213 / 266 >

この作品をシェア

pagetop