リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜




というか、それより何より、私達はもう、晴れて恋愛自由なのだと認められているんだし。




柊子さんは私以外のみんなにも、近日中にこの話を、みんなそれぞれが落ち着いた時に伝える、って言っていたのだからこの際、私の口から前もって教えてしまっても、きっとかまわない。





「胡兎、大丈夫だよ。私達はちゃんと恋愛してもいい。もうすぐ柊子さんからそういう話があるから。」





「えっ?…そうなの?…それは良かった…っていうか…。」





てっきり喜ぶかと思ったのに、どういう訳か胡兎は困惑して弱ったような態度をとるので、私は拍子抜けした。





「良かったね、胡兎。」





雫は今の私の話を聞いても、特に何も思うところは無いのか、余裕の笑顔を胡兎に向けるのだった。




多分、恋愛解禁だろうとなんだろうと、和哉君との事はもうきっぱりと自分の中で決断しているんだろう。



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