リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
『…こんなに早く審査会場に来るのなんて、私だけだと思ってたのに。』
そう言って背後から私の肩を叩いたのが私と同じ十三歳の響香だった。
この時、こんなにも大人びた子がライバルとして同じオーデを受けるなんて…、と私は元々無かった自信が更に低下し、このオーデに受かるどころか参加する事さえ躊躇せざるを得ない気持ちになった。
『あなたの目…その左目、びっくりした…!本当に、凄く、綺麗。』
だけど、響香がそう言ってくれた。
その日は面接で質問を受けてそれに答えたり、ウォーキングしたり、スナップを撮影したり。
色々な審査をひと通りなんとかこなして後は合否の結果待ち。
会場を後にする頃には、響香と、それから別のもうひとりの同世代の女の子とも仲良く話をするようになっていて、別れ際に“あの子も受かるといいね”って呟いた私の隣で響香は言った。