リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
「…私ね、思うの。本当は私なんかよりもあの子の方がよっぽどあの時のオーデの合格者に相応しかったんじゃないかって。」
私は更に驚いた。
突拍子もなくそんな発言をする響香はいつになく悲しい目をしていて、私は疑問よりも心配が先立つ。
「そんな事言わないでよ!なんか、どうしちゃったの…?響香がそんなネガティブな事言うなんて、本当にらしくない。」
「あ…ごめんね。心配しないで。ここのところ、忙しかったからちょっと疲れてるのかも。」
私を安心させようと、響香は元気を取り戻したかのように明るい口調になる。
私はそんな様子の響香にこんな事を思ってしまった。
───響香は今、私の前でも女優みたいに演技している。
ふと、そんな風に思った。
こんな事を思うのは初めてかもしれない。