リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜





撮影所には確かキャットウォークがあった。





だから多分…。





私は急いでエスカレーターを駆け上がり二階に到着すると、向かって左の方、撮影所から戻ってきた通りのルートを思い出しながら速足で進む。





二階の建物の構造も一階と同じである事を願いつつ私の足は徐々にスピードを上げる。






一方的でもいい。




自分の存在には気づかれないようにして、…。








───やっぱり!





予想通り、小さな踊り場のようなスペースを見つけ、辿り着くと、そこにはあきらかにドラマ製作の関係者と思われるスタッフが数人ほど居て、撮影で使用するものと思われる機材を囲んで何やら雑談をしている様子。





その向こうに縦に長いドアが立て付けられているのを確認する。





この時、私はもう歩きではなく走っていた。





スタッフ達を傍目に、ドアをめがけてこのスペースをそのまま突っ切る。





ドアノブに手をかけた時、後ろから誰かが私を咎める声が聞こえてきた。




「あっ…おい、ちょっと!」




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